VMSPLICE(2) | Linux Programmer's Manual | VMSPLICE(2) |
名前¶
vmsplice - ユーザ・ページをパイプに継ぎ合わせる
書式¶
#define _GNU_SOURCE #include <fcntl.h> #include <sys/uio.h> long vmsplice(int fd, const struct iovec *iov, unsigned long nr_segs, unsigned int flags);
説明¶
vmsplice() システムコールは、 iov で指定されたユーザ・メモリの nr_segs の範囲をパイプにマッピングする。 fd はパイプを参照していなければならない。
ポインタ iov は iovec 構造体の配列を指す。 iovec 構造体は <sys/uio.h> で以下のように定義されている:
struct iovec {
void *iov_base; /* 開始アドレス */
size_t iov_len; /* バイト数 */ };
flags 引き数には、以下の値の 0 個以上をビット毎の論理和の形で指定する。
- SPLICE_F_MOVE
- vmsplice() では未使用。 splice(2) 参照。
- SPLICE_F_NONBLOCK
- 入出力で停止 (block) しない。詳細は splice(2) 参照。
- SPLICE_F_MORE
- 現在のところ vmsplice() では何の効果もないが、将来的には実装される可能性がある。 splice(2) 参照。
- SPLICE_F_GIFT
- ユーザ・ページがカーネルへ渡すもの (gift) であることを示す。 アプリケーションはこのメモリを絶対に変更してはならない。 さもなければ、ページキャッシュとディスク上のデータは 一致しなくなるだろう。 ページをカーネルに渡すと、この次の splice(2) SPLICE_F_MOVE でそのページの移動を行うことができる。 このフラグが指定されなかった場合、この次の splice(2) SPLICE_F_MOVE でそのページのコピーを行わなければならない。 データはメモリ上でページ境界にあっていなければならず、 長さもページ境界の倍数でなければならない。
返り値¶
成功して完了すると、 vmsplice() はパイプに転送したバイト数を返す。 エラーの場合、 vmplice() は -1 を返し、 errno をエラーを示す値に設定する。
エラー¶
バージョン¶
vmsplice() システムコールは Linux 2.6.17 で初めて登場した。
準拠¶
このシステムコールは Linux 固有である。
備考¶
指定されたセグメント数が上限に達した場合、 vmsplice() は他のベクトル形式の read/write を行う関数と同じ動作をする。 上限は IOV_MAX であり、 <limits.h> で定義されている。 このドキュメントを書いた時点での値は 1024 である。
関連項目¶
2006-04-28 | Linux |